“経営者のジレンマになりますが…”
事業経営者は常に運転資金の事を念頭におき、その事業を継続していかなければなりません。
事業を継続させるためには”運転資金の回転期間”をちゃんと把握する事も大事ですよね。
今回はそんな運転資金の回転期間についてまとめてみました。
回転期間を把握する
企業に所属して毎月一定額の給与をもらっている場合にはあまり意識しないことではありますが、事業を行っていると仕入れや売買などと同じように資金の流れの管理が必要なことを実感します。
この流れを無視してしまったり、支払い時に資金が足らないとショートしてしまうので信用問題に関わってしまうことも少なくありません。もしも借入金をショートさせてしまえば不渡りを起こし、事業を継続することも困難になってしまうのです。
だから運転資金はしっかり管理を行い、回転期間を計算して回収と支払いを十字に行っていくことが大切になります。
キャッシュコンバージョンサイクル
キャッシュで商品を買い入れて支払い、販売窓口からお客様の手元に届けて資金を回収する流れを、キャッシュ・コンバージョン・サイクルと言います。
この転換率が高い程人気商品となりますし、利益率が一定以上の商品は高利益商品となります。
専門的な業者ではなく全般的な取り扱い商品ならば、高利益商品とニッチ商品を組み合わせながら、売れ筋や儲け筋などをメインにして仕入れを行う必要があります。
在庫も必要
しかし前述したように売り上げに関わらずニッチ商品も必要であり、年間販売個数が少なかったとしても在庫を置いておく方がいい場合も少なくありません。
この考えを実践する企業も数多くあります。
一つの商品としてではなくセットで欲しがるお客様もいると想定し、常に在庫を確保しておいた方が信頼性に繋がる場合があるからです。
楽天など大手のインターネットショッピングのプラットフォーム企業が提唱して有名になったビジネスタームで、売れ筋と共にニッチ商品を1割から3割程度品揃えをして集客効果を生むロングテール方式も今では必須でしょう。
顧客目線が大事
運転資金を回転させるにはなるべく在庫期間が短い方が、利益に繋がり企業活動が活発になります。
しかし顧客サービスという点を重視するならば、在庫を持っておいていつでも出荷出来る状態にしておくことも想定されるのです。これは経営者のジレンマになりますが、回転期間を決めておいてある程度の期間の在庫を維持することはメーカーや卸売業者や小売の宿命だとも言えるかもしれません。
決済時の申告には在庫もカウントしなくてはいけないため、過剰な在庫を所有するのは得策ではありませんが運転資金を圧迫しない程度には顧客サービスとして持っておいてもいいでしょう。
“人材”とは
このように運転資金は企業の在庫とも密接な関係があり、仕入れ代金の支払いや受け取りと共に管理を行い、資本を常に回転させて置ける状態に維持するのが理想になります。
そのために企業は管理職を社内に置いて、例えば現場では生産管理の職務を持つ人が過不足なく材料を調達するという役割を担うのです。
また人員が適切であり給与等を含めて、福利厚生を行えているか等も注意する必要があります。せっかく人が集まり会社が発展しても、待遇が悪くて退職してしまってはノウハウがそのまま消えてしまうのです。
以上の事から運転資金とは会社の血液であり、上手く回転することによって発展していき、経営判断と密接に繋がっている事がわかります。
今回も最後までご覧いただき有難うございました。